Report of Sasaki

動画・ゲーム・音楽制作に関する知識の共有を目的とする。

1WeekGameJam反省会会場[greatest asset]

はじめに

 このテキストは、unityroomにおいて2017/11/13~2017/11/19に開催された[1WeekGameJam]というイベントに私が投稿した[greatest asset]というゲームの制作課程を振り返って、思いつくままに書いたテキストである。文章として自分の考えを発信する訓練とともに、私が思いついたネタが一応の完成品になるまでに、私が経験したことを踏まえつつ、「自分は一体何を考えていたのか」「自分がしたことにはどういう意味があったのか」をこのテキストを書くことによって考えようとした、その記録である。決して不順な動機で書いているわけではない

 

0日目「過ち」

"私の中から時間が流れ出ていた・・・もし何かやりたいことがあるか、どこか行きたいところがあるなら、さっさとやるか行くかした方がいい。自分の中に残っている時間を、本気で使おうとしたほうがいい"

みんな大好きグレンラガンの最終話タイトルの元ネタ小説[天の光はすべて星]に感化されて、ゲーム作りの勉強を始めた。右も左も分からない初心者が作製したゲームを他の人に見てもらえるチャンスは非常に貴重であるので、このイベントを逃す手はない。[1WeekGameJam]には毎回参加すると決めている。今回のGameJamにおいては、何らかの物語や寓意性のあるゲームを作ることを目標として制作に臨んだ。仮にも機械工学を学び、技術者を志す以上、実用性を兼ね備えた製品を作製しなくてはならない。どのようなゲームなら人の役に立つものになるのかを考えると、やはりそれは、歴史の記述=物語であると思う。切羽詰まった状況に置かれた人がもがきながら決断し行動する。その行動の記述こそが歴史である。そして、我々はその歴史を学ぶことによって、自分が今置かれている状況を確かめ、反省を加えながら行動することができるのだ。ということで、脚本術の本を4冊購入し、どんなお題が来ても、1,2日で物語を作製してやる。と、かつての私は血迷っていた。これが若さ故の過ちというものか。

 

1日目「宇宙・・・それは最後のフロンティア」

物語については、購入した脚本術本の中で最も短くまとめられていた「ゲームシナリオ作法」という本にかかれている内容を基盤として作成しようとした。

はじめに行うのは主題の決定である。どのような物語を作るのか。主題については宇宙というお題を見た瞬間に決定した。[天の光はすべて星]、[王立宇宙軍]、空違いだが[風立ちぬ]、が大好きな私としては、ロケット打ち上げ、これ以外ないと直感した。

次はプロットの作成である。以下の10項目を埋める作業によって、幾つかのプロットを考えた。

①いつ?時代

②どこで?

③誰が?

④何をする?

⑤どうして?

⑥発端はじめに何が起こるか?

⑦展開真ん中あたりはどうなるか?

⑧クライマックス最後にどうなるか?

⑨主題何が言いたいか?

⑩題名

この時点での仮設定は、

①いつ?時代 

2017

②どこで? 

地上、宇宙

③誰が? 

unityちゃん

④何をする? 

デブリの収集及び打ち上げ

⑤どうして? 

ロケット制作の資金集めのため、意地

⑥発端はじめに何が起こるか?

デブリに賞金が賭けられ、プロジェクトが立ち上げられる。

⑦展開真ん中あたりはどうなるか?

デブリの収集。誰がなんの目的でこんなものをうちあげたのだろう

懸命に集めたデブリの換金を行うが、リジェクトされる。金にならないと分かったため、プロジェクトは解散。

⑧クライマックス最後にどうなるか?

一人、集めたデブリで作られたロケットを打ち上げるが、失敗に終わり、宇宙にアセットがばらまかれる。

⑨主題何が言いたいか?

創作の理由(金をくれ、名誉、意地、当てつけ、歴史の記述、バラのつぼみ、ジガベルトフ、)

⑩題名

Go to Space for

こんな感じ、この時点で、バウチャーキャンペーンを物語に取り入れることを思いつく。決して不順な動機で宇宙デブリとして大量のアセットを利用したわけではない。主人公がロケットを打ち上げる理由を考えているうちに、それ自体をテーマにしてしまえと軽い気持ちで作業を進めてしまったのが運の尽きであった。当初の予定では「何のために宇宙に行くのか」をテーマに壮大なスペースオペラを繰り広げる予定であった。

本当はこの時点でもっとテーマについて考えるべきであったが、何しろ時間が足りないと思ったため、さっさと次の段階へ進んでしまった。

2日目

次の作業はプロット作製である。

発端部、展開部、クライマックス、についてそれぞれのプロットを考える。

はじめに考えるのはクライマックスについてである。主人公の超目標は何で、どのような行動によってそれは達成するのか。を考えるらしいのであるが、ロケットを打ち上げている絵以外何も思い浮かばない。どうしよう。と思いながらも、作ってるうちに思いつくだろうと謎のポジティブシンキングが炸裂し、次へ。

次は発端部のプロットである。主人公が貫通行動を開始するに至った直接的原因がこれに当たるらしい。これについては、はじめに書いたとおり、ユニティちゃんが理想と現実のギャップを自覚するというプロットでOKだろうと考える。

最後に展開部のプロット決め。展開部では、目標に向かって行動するが失敗し、懸命になって考え、情報を集め、相違を凝らした工夫によって困難を突破する。らしい。当初の予定では、この展開部にロケット打ち上げのための予算集めを入れる予定であった。ユニティちゃんは予算集めのために宇宙に行くが、そこで行うのは永遠と続くゴミ拾い作業。その中で自分が宇宙を目指した理由はなんであったかを考えるうちに仕事に頭が回らなくなり地上に戻される。その中で自分を取り戻し1から挑戦を開始してロケットの打ち上げへ・・・というようなシナリオができたらいいなとこの頃は妄想していた。

結局クライマックスへの道のりは思いつかないが、そのまま各シーン作りへ。

 

続く